疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
こんな不意打ちは・・想定外だ!!

「私は使用人ですからっ!!」

そう言い放つと、顔が赤くなるのを見られたくなくて、リズはスカートをつまんで、走って部屋から出て行ってしまった。

その背中を見て、ドラゴンはクククと笑いながら椅子に座った。

感情を見せないのに・・いつも硬い表情をしているのに・・・

「あいつをからかうのは、おもしろいな」

アンナはその様子を見て、声を低くした。

「セドリック様、リズ様は王女様ですよ。はすっぱなエルフの女たちとは違います。

それに生娘(きむすめ)を怒らせると、やっかいですから」

アンナがブラシを振りながら、諭すように言ったので、ドラゴンが意外そうな顔で聞き返した。

「あいつが・・・生娘って?」

アンナがブラシの柄で、トントンと机を叩いて、

「そうですよ。修道院でお育ちになった方ですよ。

セドリック様、リズ様に謝罪なさいまし。」

「ううう・・なんで俺が謝るのか?」

ドラゴンは、不満げに首を傾げた。

「尻軽エルフの女たちは、旦那様にキスされたら、喜ぶでしょうけど。

リズ様は王女様なのだから、わきまえねば」

アンナが、小さい体をそらせ、説教モードに入っている。

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