疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
館の庭で・エピローグ
<エピローグ・館の庭で>
山のふもとにある桑の木を見周るため、ドラゴンとリズはゆっくりと歩いていた。
「お寒いでしょう。もう館に帰りましょう」
あの時から、ドラゴンは体調を崩して、やっと回復してきたところで無理をさせたくない。
「聞いておきたいことがある」
ドラゴンは、自分の手をリズの手の甲に触れるようにして、向き合った。
「俺はお前のものだから・・・そばにいていいのだな」
そう言って、ドラゴンはリズの手に指をからめるように握った。
「まぁ、あれはなり行きで、そう言っただけで・・」
その言葉が終わらない内に、軽く唇にキスをされていた。
「きれいなものには・・キスをしたくなる」
ドラゴンの笑顔に、リズは口元をへの字に曲げた。
「私はエルフのようにきれいではありませんし、それに年をとれば、しわくちゃになります」
ドラゴンは<ふむ>と考え込むように
「俺はきれいだと思っている。それで十分ではないか。あと・・」