疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
ドラゴンはそう言いかけて、冬の残照のように咲いている深紅の薔薇を手折り、リズに渡した。

「お前との間に子どもができれば、ドラゴンとエルフ、魔術師の3属性を持つようになる。

これはすごいぞ」

リズはその言葉に、顔をしかめた。

「ドラゴン、エルフ、詐欺師かいかさま師になりますよ。きっと」

ドラゴンは腹を抱えて笑った。

「それはそれでおもしろいな。だが、その前に、俺はお前を喜ばすように努力するがな」

「喜ばすって?・・・・・」

リズは首をかしげた。

「もし俺が女だったら、喜んで抱かれたいと思う。そういう事だ」

「はぁ?」

リズは、しばらく脳内ローディングした後、やっと思い当たった。

ああ・・前に言った宮廷の閨の作法の話か。

まったく、この人はこんなところで、何を言いだすのか。

リズは眉をひそめ、困ったように目をそらした。

「夕食後、お前の習った宮廷での閨の作法の話を、聞きたいのだが?」

「そんな事、教えられません」

リズは顔を横にむけて、表情を変えないように努力したが・・・声がうわずってしまった。

「俺が教えてもいいぞ?」

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