極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
 初めはただ触れるだけの優しい口づけだった。

 羽衣子は目を見開いたまま固まっていたけれど、何度かキスを交わしていくと胸の奥の緊張が解けたのか徐々に力が抜けていく。

 それに気付いた昴は一旦唇を離すと、羽衣子を愛おしむように見つめながら再び口付けていく。

 今度は先程よりも長く、角度を変えて愛しさを伝えるように何度も何度も繰り返す。

 羽衣子はただされるがまま、初めての経験に戸惑い、どうすればいいのか分からずにいた。

 それでも、昴の真っ直ぐな想いが伝わってくるから怖さはなく、むしろ、胸が幸せな気持ちで満たされていく。

 先程よりも長い口付けが終わり再び離された時、羽衣子はどこか名残惜し気な表情を浮かべながら昴を見つめていた。

「……っ」

 そんな羽衣子を前にした昴はもう一度唇を奪いたい衝動に駆られるも、羽衣子に無理をさせたくないと少しだけ距離を取った。

「……昴、さん……」

 このまま終わりなのか、どうなのか分からない羽衣子は不安そうな声で昴の名前を口にする。

「……悪い、いきなり」
「……いえ、その……驚いたけど、でも、……嫌じゃ、無かったので……」
「……そういうことを、軽々しく言うもんじゃねぇよ」
「軽くなんて、言ってないです……私、初めてでよく分からないけど……でも、こういうこと、昴さんになら、されても構わないって……思ってました……」
「……だから、そういうことを言うなって言ってんだ」
「え……?」
「無自覚なのが一番タチが悪い……」
「す、すみません……」
「謝るな。別に悪いことは言ってねぇ。ただな、今そういうこと言われると、反応に困るって言ってんだ」
「…………っ、」
「羽衣子、俺に全てを委ねてくれねぇか?」
「……っ」
「嫌だ、怖いと思ったらすぐに言え。そしたら止めるから」
「昴……さん……」
「羽衣子が欲しい。今すぐに。いいか?」
「…………はい」

 羽衣子のその返事が合図だった。

 理性を抑えきれなくなった昴は再び羽衣子の唇に自身の唇を重ねると、そのままベッドへ彼女の身体を押し倒してその上に跨るように覆い被さり先程同様深く口付けていく。
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