極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
話を聞いてからの羽衣子の生活は窮屈なものだった。
自宅であってもいつ誰が襲ってくるか分からないのでやたらむやみに外へも出れず、ほぼ一日家の中で過ごすこともしばしば。
ただ、羽衣子はまだ我慢出来るものの遊びたい盛りの希海には酷な話で、初めこそ幼稚園に行かずに羽衣子と過ごせることを喜んでいた希海も日を追うごとに不満を漏らすようになっていた。
「よーちえん、いきたい……おそと、いきたい」
「うーん、今日はちょっと無理かな」
「ずっとむりっていう……」
「……仕方ねぇな、少しだけ庭で遊ばせるか」
「でも……」
「大丈夫だって、遊んでる間は周りも見張らせるし、俺や皐月も目を離さないようにするから。希海、庭でボール遊びするぞ」
「こーえんは?」
「公園はパパが居る時な。今日は庭で我慢しな」
「……うん」
乙哉の判断で庭に出ることになった希海は多少不満はあるものの玄関に靴を取りに行く。
そして羽衣子も一緒に庭に出ると乙哉とボール遊びを始めた希海は機嫌が良くなり、皐月の隣で二人の様子を眺めて羽衣子はホッとした表情を浮かべていた。
「ういちゃんもやろ!」
「うん」
希海に声を掛けられた羽衣子も頷き、乙哉と三人で遊ぶ中、部屋の中に居た組員が血相を変えて側に控えていた皐月に声を掛ける。
「どうしました?」
「実は――」
あまり聞かれてはまずい内容なのか皐月にこっそり耳打ちをすると、
「なっ……」
話を聞いた皐月の顔色は一気に青ざめた。
「広瀬さん! 大変です!」
「どうした?」
「その、若頭が――」
“若頭”というワードが聞こえた羽衣子も気になり、
「昴さんが、どうかしたんですか?」
恐る恐る尋ねると、
「……若頭の車が襲撃されて、事故に遭ったって……」
皐月は青ざめた顔のままでそう口にした。
「え? 襲撃……? それで、昴さんは……?」
それを聞いた羽衣子は震える声で昴の様子を聞くも、
「駆けつけた組員がかかりつけの病院に運んでいて、詳しい容態はまだ……」
詳しいことは分からないという。
「私を、その病院に連れて行ってください! お願いします!」
「……分かった。希海は組長の屋敷に連れて行こう。皐月、希海を頼めるか?」
「分かりました!」
こうして、希海は皐月や他の組員と組長の屋敷へ、羽衣子は乙哉や数人の組員と昴が運ばれた病院へ向かうことになった。
自宅であってもいつ誰が襲ってくるか分からないのでやたらむやみに外へも出れず、ほぼ一日家の中で過ごすこともしばしば。
ただ、羽衣子はまだ我慢出来るものの遊びたい盛りの希海には酷な話で、初めこそ幼稚園に行かずに羽衣子と過ごせることを喜んでいた希海も日を追うごとに不満を漏らすようになっていた。
「よーちえん、いきたい……おそと、いきたい」
「うーん、今日はちょっと無理かな」
「ずっとむりっていう……」
「……仕方ねぇな、少しだけ庭で遊ばせるか」
「でも……」
「大丈夫だって、遊んでる間は周りも見張らせるし、俺や皐月も目を離さないようにするから。希海、庭でボール遊びするぞ」
「こーえんは?」
「公園はパパが居る時な。今日は庭で我慢しな」
「……うん」
乙哉の判断で庭に出ることになった希海は多少不満はあるものの玄関に靴を取りに行く。
そして羽衣子も一緒に庭に出ると乙哉とボール遊びを始めた希海は機嫌が良くなり、皐月の隣で二人の様子を眺めて羽衣子はホッとした表情を浮かべていた。
「ういちゃんもやろ!」
「うん」
希海に声を掛けられた羽衣子も頷き、乙哉と三人で遊ぶ中、部屋の中に居た組員が血相を変えて側に控えていた皐月に声を掛ける。
「どうしました?」
「実は――」
あまり聞かれてはまずい内容なのか皐月にこっそり耳打ちをすると、
「なっ……」
話を聞いた皐月の顔色は一気に青ざめた。
「広瀬さん! 大変です!」
「どうした?」
「その、若頭が――」
“若頭”というワードが聞こえた羽衣子も気になり、
「昴さんが、どうかしたんですか?」
恐る恐る尋ねると、
「……若頭の車が襲撃されて、事故に遭ったって……」
皐月は青ざめた顔のままでそう口にした。
「え? 襲撃……? それで、昴さんは……?」
それを聞いた羽衣子は震える声で昴の様子を聞くも、
「駆けつけた組員がかかりつけの病院に運んでいて、詳しい容態はまだ……」
詳しいことは分からないという。
「私を、その病院に連れて行ってください! お願いします!」
「……分かった。希海は組長の屋敷に連れて行こう。皐月、希海を頼めるか?」
「分かりました!」
こうして、希海は皐月や他の組員と組長の屋敷へ、羽衣子は乙哉や数人の組員と昴が運ばれた病院へ向かうことになった。