極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
「……はい、分かりました」
羽衣子が椅子に座ったのを確認した乙哉は一緒に来ていた他の組員に彼女を任せると、自身は外へ出て行く。
羽衣子は落ち着かない様子で椅子に座ったまま連絡の無いスマートフォンを見つめていると、一件メッセージが届いた。
(え……?)
その送り主は誰だか分からず、不安に思いながらもそれを開いてしまう。
すると、
《若頭の次はその子供が犠牲になる。それが嫌なら誰にも話さず、気づかれないよう外へ出ろ。もしも誰かに話せばその時点で子供の命は無いと思え》
というメッセージ内容と組長の屋敷へ向かう途中の車内を写したものや、組長の屋敷の敷地内に居る希海の写真が添えられていた。
(……何、これ……)
これは罠だ。
羽衣子は直感するも、現に昴が襲われ、希海の行動を把握する写真が添えられていると、これがただの脅しだとは思えず、
(もし、広瀬さんや他の組員さんたちに話したことがバレたら、希海くんは本当に危険な目に……?)
話すべきだと分かっていても躊躇してしまう。
(どうしよう……)
そう迷っている羽衣子の元へ更にメッセージと写真が追加で送られてくる。
「……っ!」
送られて来た内容は、
《お前のことは常に監視している。少しでも怪しい行動をすれば子供の命は無いと思え》
再び脅すような内容と写真は事故直後と見られる昴の車を写したもので、羽衣子には伏せられていたタイヤに撃ち込まれた銃弾の痕がハッキリ写されていた。
(もしかして、昴さんは撃たれたの? だから、手術が必要なの?)
詳しい状況が分からず、送られてくる不穏な内容に羽衣子は冷静な判断が出来なくなっていき、次に送られてきたメッセージで羽衣子は行動に出ることに決める。
急に椅子から立ち上がった羽衣子に組員の一人が声を掛けた。
「吾妻さん、どうかしましたか?」
「あの、その……御手洗を……」
「ああ、それでしたらあちらの角を曲がった突き当たりにあります」
「ありがとうございます」
そして、トイレの場所を確認した羽衣子は一人でそちらへ歩いていき、その後ろから着いてきた組員たちは少し離れた場所から入り口を見張っている。
組員たちは流石に女性のトイレまでは付いて行くことが出来ず、少し離れた場所から見守るだけ。
トイレ内には窓があるも、あくまでも換気用の小さい窓だけなので、そこから人が出入り出来ることは無いと把握済。
だから、トイレの出入口さえ見張っていれば問題は無いはずだったのだが、羽衣子に最後に送られたメッセージにはこう書かれていた。
《トイレに行くと言って席を立ち、トイレへ入れ。その後、騒ぎが起きたら隙を見てトイレから出て、誰にも気づかれないよう裏口から外へ出ろ。言う通りにしないとどうなるか分かるよな?》
という内容で、言われた通りトイレへ入った羽衣子が耳を済ませて状況を窺っていると病院内のどこかの窓ガラスが割られたようで騒がしい声が聞こえてくる。
その音や声の後に羽衣子が静かにトイレのドアを開けてみると、その直後に再び二階から窓ガラスが割れる音が聞こえてきて、自分を監視していた組員たちが音に気を取られて自分へ視線が無いその一瞬の隙をついてトイレを出た。
そして、すぐ側にあった裏口のドアを開けるとどこからか腕が伸びてきて、手を引かれた羽衣子は羽交い締めにされると布で口元を覆われ、何かの薬品を嗅がされたのか意識を失ってしまった。
羽衣子が椅子に座ったのを確認した乙哉は一緒に来ていた他の組員に彼女を任せると、自身は外へ出て行く。
羽衣子は落ち着かない様子で椅子に座ったまま連絡の無いスマートフォンを見つめていると、一件メッセージが届いた。
(え……?)
その送り主は誰だか分からず、不安に思いながらもそれを開いてしまう。
すると、
《若頭の次はその子供が犠牲になる。それが嫌なら誰にも話さず、気づかれないよう外へ出ろ。もしも誰かに話せばその時点で子供の命は無いと思え》
というメッセージ内容と組長の屋敷へ向かう途中の車内を写したものや、組長の屋敷の敷地内に居る希海の写真が添えられていた。
(……何、これ……)
これは罠だ。
羽衣子は直感するも、現に昴が襲われ、希海の行動を把握する写真が添えられていると、これがただの脅しだとは思えず、
(もし、広瀬さんや他の組員さんたちに話したことがバレたら、希海くんは本当に危険な目に……?)
話すべきだと分かっていても躊躇してしまう。
(どうしよう……)
そう迷っている羽衣子の元へ更にメッセージと写真が追加で送られてくる。
「……っ!」
送られて来た内容は、
《お前のことは常に監視している。少しでも怪しい行動をすれば子供の命は無いと思え》
再び脅すような内容と写真は事故直後と見られる昴の車を写したもので、羽衣子には伏せられていたタイヤに撃ち込まれた銃弾の痕がハッキリ写されていた。
(もしかして、昴さんは撃たれたの? だから、手術が必要なの?)
詳しい状況が分からず、送られてくる不穏な内容に羽衣子は冷静な判断が出来なくなっていき、次に送られてきたメッセージで羽衣子は行動に出ることに決める。
急に椅子から立ち上がった羽衣子に組員の一人が声を掛けた。
「吾妻さん、どうかしましたか?」
「あの、その……御手洗を……」
「ああ、それでしたらあちらの角を曲がった突き当たりにあります」
「ありがとうございます」
そして、トイレの場所を確認した羽衣子は一人でそちらへ歩いていき、その後ろから着いてきた組員たちは少し離れた場所から入り口を見張っている。
組員たちは流石に女性のトイレまでは付いて行くことが出来ず、少し離れた場所から見守るだけ。
トイレ内には窓があるも、あくまでも換気用の小さい窓だけなので、そこから人が出入り出来ることは無いと把握済。
だから、トイレの出入口さえ見張っていれば問題は無いはずだったのだが、羽衣子に最後に送られたメッセージにはこう書かれていた。
《トイレに行くと言って席を立ち、トイレへ入れ。その後、騒ぎが起きたら隙を見てトイレから出て、誰にも気づかれないよう裏口から外へ出ろ。言う通りにしないとどうなるか分かるよな?》
という内容で、言われた通りトイレへ入った羽衣子が耳を済ませて状況を窺っていると病院内のどこかの窓ガラスが割られたようで騒がしい声が聞こえてくる。
その音や声の後に羽衣子が静かにトイレのドアを開けてみると、その直後に再び二階から窓ガラスが割れる音が聞こえてきて、自分を監視していた組員たちが音に気を取られて自分へ視線が無いその一瞬の隙をついてトイレを出た。
そして、すぐ側にあった裏口のドアを開けるとどこからか腕が伸びてきて、手を引かれた羽衣子は羽交い締めにされると布で口元を覆われ、何かの薬品を嗅がされたのか意識を失ってしまった。