極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
登紀子とともに昼食の支度を終えた羽衣子は出来上がった料理を盆に載せて居間へと運んだ。
襖を開けた瞬間、その場の空気に思わず足を止める。
長テーブルには昴や希海、乙哉に皐月が席に着いていたが、その中央には一人の男性がどっしりと腰を下ろしていた。
年の頃は五十代後半。
威厳のある風格に落ち着いた和装姿は一目で只者ではないと分かるけれど表情は穏やかで微かに笑みを浮かべていた。
男は羽衣子を見るとにこやかに口を開く。
「君が羽衣子さんかい? 私は七鳳組組長、真野 亮治だ。今日は会えて嬉しいよ」
「は、初めまして……吾妻 羽衣子と申します」
羽衣子は盆を静かにテーブルへ置くと、姿勢を正して丁寧に頭を下げた。
その様子を見た登紀子がくすりと笑う。
「そんなに怖がらなくていいのよ、羽衣子ちゃん」
「こ、怖がっては……いません」
否定はしたものの、その声はどこかぎこちない。
亮治はそんな羽衣子を見て穏やかに笑い、「ははは」と楽しそうに目を細めた。
その時、昴が助け舟を出すように、
「羽衣子、こっちに座れ」
自身の隣を指差した。
「ういちゃん、こっち!」
「いいわよ、羽衣子ちゃんは座っていて。皐月、残りの料理を運ぶのを手伝ってくれる?」
「はい!」
元気よく返事をした皐月はすぐに台所へ向かっていく。
勧められるまま羽衣子は昴と希海の間の席へ腰を下ろしたけれど、初めて会う『組長』を前に緊張は隠せず、膝の上で指先を絡めながら小さく背筋を伸ばして座るのだった。
襖を開けた瞬間、その場の空気に思わず足を止める。
長テーブルには昴や希海、乙哉に皐月が席に着いていたが、その中央には一人の男性がどっしりと腰を下ろしていた。
年の頃は五十代後半。
威厳のある風格に落ち着いた和装姿は一目で只者ではないと分かるけれど表情は穏やかで微かに笑みを浮かべていた。
男は羽衣子を見るとにこやかに口を開く。
「君が羽衣子さんかい? 私は七鳳組組長、真野 亮治だ。今日は会えて嬉しいよ」
「は、初めまして……吾妻 羽衣子と申します」
羽衣子は盆を静かにテーブルへ置くと、姿勢を正して丁寧に頭を下げた。
その様子を見た登紀子がくすりと笑う。
「そんなに怖がらなくていいのよ、羽衣子ちゃん」
「こ、怖がっては……いません」
否定はしたものの、その声はどこかぎこちない。
亮治はそんな羽衣子を見て穏やかに笑い、「ははは」と楽しそうに目を細めた。
その時、昴が助け舟を出すように、
「羽衣子、こっちに座れ」
自身の隣を指差した。
「ういちゃん、こっち!」
「いいわよ、羽衣子ちゃんは座っていて。皐月、残りの料理を運ぶのを手伝ってくれる?」
「はい!」
元気よく返事をした皐月はすぐに台所へ向かっていく。
勧められるまま羽衣子は昴と希海の間の席へ腰を下ろしたけれど、初めて会う『組長』を前に緊張は隠せず、膝の上で指先を絡めながら小さく背筋を伸ばして座るのだった。