極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
「……っ、昴さん……私……」

 突然のプロポーズに羽衣子はひどく動揺していた。

 頭の中は真っ白なのに胸の奥から込み上げてくる感情だけは止められず、気づけば頬を涙が伝っていた。

「……私……っ」

 懸命に言葉を探そうとするものの声にならない羽衣子を見つめながら昴は少しだけ困ったように眉を下げた。

「驚かせて悪かった。ただ……俺は、この旅行でお前にプロポーズするって決めてたんだ」
「…………っ」
「だからこそ、ここへ来る前に慶太さんたちの墓へ行った……二人にこのことを報告する為に」

 その言葉を聞いた羽衣子は昴がこの日の為に何を考え、どんな思いでここまで来たのかが伝わって胸が熱くなる。

 羽衣子は涙を拭いながら震える声で問いかけた。

「……本当に……私で、いいんですか?」
「いいに決まってるだろ。寧ろ、お前以外なんて考えられねぇよ。羽衣子……返事を聞かせてくれ」
「…………私で良ければ……お願いします……」

 その言葉を聞いた瞬間昴の表情が緩み、羽衣子の身体は強く抱きしめられた。

「……一生、大切にするから」

 耳元で囁かれた言葉に羽衣子の瞳から再び涙が零れ落ちていく。

「……はい」

 震える声で答えながら羽衣子もそっと昴の背中へ腕を回した。
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