極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
 その後、羽衣子と入れ違いに昴が脱衣場へ向かい風呂を済ませ、二人揃ったところで朝食が運ばれて来る。

 そして朝食を終えたタイミングで昴のスマートフォンに皐月から着信が入り、希海が昴や羽衣子の顔を見て話したいということでテレビ電話をする。

「希海、じいじやばあばの言うことを聞いてるか?」
『うん! ぼくね、ばあばのおてつだいした!』
「希海くん偉いね!」
『えへへ』
「夕方には迎えに行けると思うから、もう少し待っててくれ」
『うん、わかった!』

 皐月の話によれば、希海は深夜に一度目覚めた時に昴や羽衣子のことを恋しがっていたようだがその他は淋しがることもなく亮治の屋敷で過ごせていたようだ。

 電話を終えた二人は身支度を整えて帰り支度をする中、羽衣子が名残惜しそうな表情を浮かべていることに気づいた昴は、

「そんな顔するな。お前が望むならまたいつでも連れて来てやるから」

 そう羽衣子に声を掛ける。

「昴さん……。ありがとうございます! あの、勿論二人でも来たいんですけど……今度は希海くんも一緒が良いです」
「そうだな、次は三人でどこか泊まりに行こう」

 羽衣子の口から“希海も一緒に”という言葉が聞けた昴は嬉しそうに言った。

 それからチェックアウトを済ませた二人は旅館を後にし、希海や亮治たちに土産を買う為大型ショッピングモールへ向かう。

 その道中、昴は口を開いた。

「……羽衣子」
「はい?」
「その、今日希海を迎えに行った時、組長(オヤジさん)や登紀子さんに俺たちのことを報告したいんだが、構わねぇか?」
「……っ!」

 報告――それが結婚のことだと分かった羽衣子は少しだけ頬を赤く染めて左薬指に光る指輪を見つめながら、「……はい」と答えた。
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