極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
 それでも僅かに残っていた理性が働いたのか昴はゆっくり羽衣子から唇を離して名残惜しそうに羽衣子を見つめた後、乱れた呼吸を整えるように小さく息を吐いて身体を起こす。

 そして羽衣子も身体を起こすと乱れた髪や服を整えようとしていたのだけど、

「……来い」
「えっ……?」

 昴が羽衣子の腕を掴むと寝室を出て行き、すぐ向かいの羽衣子の私室のドアを開けるとそのまま中へ。

 そして部屋のドアが閉まったその瞬間、

「昴さ――」

 振り返った昴の腕が伸びて羽衣子の身体がドアへと追い込まれ、

「――っ、んん……!」

 言葉を最後まで紡ぐ間もなく、羽衣子は再び唇を塞がれた。

 先程までの口付けとは違う迷いを振り切るような強さで、

「ん……っ、ん……」

 驚きに目を見開いた羽衣子だったけれどすぐに瞼を閉じ、触れ合う唇から伝わってくる熱に身体の奥までじわりと熱くなっていく。

 一度離れたと思えばまたすぐに重ねられ、そのたびに呼吸が乱れて吐息が小さく零れた。

「……はぁっ……ん……」

 昴の手が羽衣子の頬に触れ、優しく包み込むような仕草とは裏腹に口付けは強引なまま。

 そこにはまるで、今だけは誰にも譲りたくないとでも言うような独占欲が垣間見える。

 そんな昴の気持ちが伝わったのか羽衣子の胸も大きく高鳴っていった。

 最初こそ戸惑っていたものの羽衣子の方からも昴の首へ腕を回し、自らその距離を縮めるように身を寄せた。

「……羽衣子」

 唇が離れた一瞬、熱のこもった声で名前を呼ばれ、

「……はい」

 返事をするだけでも羽衣子の息が震えた。

 そして再び二人の唇が重なり、何度も何度も互いを求め合う。
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