極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
 夕飯だけのつもりで外へ出たものの、

「そとであそびたい!!」

 元気いっぱいの希海がそう言い出したことで、予定は少し変わった。

 遊びも食事も出来るということで、一行は近くのショッピングモールへ向かうことに。

 店内へ入り、室内の遊び場近くへやって来ると希海は目を輝かせる。

「わぁぁ!!」

 ボールプールや滑り台など希海の興味を引く物が沢山あり、一目散にそこへ駆けて行こうとする。

「希海、まずは受付を済ませてからだ」

 昴に止められ、不服そうな顔をする希海に羽衣子が優しく声を掛ける。

「受付したら遊べるから、少しだけ待とうね」
「うん」

 そこへ、皐月が受付を済ませて三人の元へ駆けてくる。

若頭(カシラ)
「なんだ」
「もし良ければ俺が希海くんを見ていますので、吾妻さんと二人でどこか見てきても大丈夫ですよ?」
「えっ!?」

 その言葉に羽衣子が驚いたように皐月を見る。

「私が希海くんを見ていますから、京極さん、お買い物があるなら春川さんと行ってきてください」
「いやいや、俺が若頭(カシラ)と買い物をするより吾妻さんが行く方がいいかと」

 実際、皐月は既に希海に懐かれていて、

「さっくん、はやくー!」

 希海も昴や羽衣子に依存していない。

 これなら少しの間皐月に任せても問題無いだろうと判断した昴は、

「そうですね、普段から希海と常に一緒ですし、たまには吾妻さんも息抜きが必要でしょう」
「そんな、私は希海くんと居ても息が詰まるとかそういうことはないです……」
「だとしても、希海が私や貴方に依存しないのも珍しいこと。ここは皐月に任せて我々は少し買い物でもしましょう」
「…………」

 羽衣子は少し迷ったものの希海を見ると、希海本人は既に皐月と一緒に遊ぶ気満々で、「みてー!」と楽しそうに手を振っていた。

「……それじゃあ、少しだけ……」
「では行きましょう。皐月、希海のこと頼んだぞ」
「はい! 行ってらっしゃい!」

 こうして羽衣子と昴は二人でショッピングモール内を見て回ることになった。
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