極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
そして次の瞬間、羽衣子の身体は強い力で引き寄せられ、
「……京極、さん……?」
気付けば昴の腕の中で、守られるように抱きしめられた羽衣子は呆然と目を瞬かせる。
チラリと見上げれば昴の表情はいつもの柔らかな笑みなど欠片も無く、鋭く細められた目で想汰を睨み、張り詰めた空気を纏い、まるで別人のようだと羽衣子は感じてしまう。
だけど、何よりも驚いたのは、
(京極さん、私のこと……)
名前で呼ばれたこと。
“吾妻さん”でも、“貴方”でもなく、“羽衣子”と呼ばれたその事実が羽衣子の胸を強く打つ。
「アンタは、七鳳組の……」
「京極だが?」
想汰の言葉に低い声で返した昴には明確な敵意が滲んでいた。
昴は羽衣子を抱き寄せたまま一歩前へ出る。
「そういうお前は、羽衣子の兄、吾妻 想汰だな?」
「……だったら何だよ」
二人の視線が真正面からぶつかり、空気が更に張り詰める中、昴は一切目を逸らさず怒りを抑え込むよう低く吐き捨てた。
「いいか、金輪際羽衣子に近付くな。分かったらさっさと行け」
「…………っ」
想汰の眉が苦しげに歪むと悔しそうに奥歯を噛み締め、それでも反論はしなかった。
そしてただ羽衣子を真っ直ぐ見つめる。
「……羽衣子、俺の言ったこと、よく考えろよ」
それだけを言い残した想汰は踵を返すと足早に去って行く。
やがて完全にその姿が見えなくなると昴は羽衣子に視線を向け、
「貴方は……本当に危機感が無さ過ぎる……間に合って良かった……無事で良かった……」
「…………っ!」
安堵の表情を浮かべると、真正面から羽衣子の身体を包み込むように抱き締めた。
「……京極、さん……?」
気付けば昴の腕の中で、守られるように抱きしめられた羽衣子は呆然と目を瞬かせる。
チラリと見上げれば昴の表情はいつもの柔らかな笑みなど欠片も無く、鋭く細められた目で想汰を睨み、張り詰めた空気を纏い、まるで別人のようだと羽衣子は感じてしまう。
だけど、何よりも驚いたのは、
(京極さん、私のこと……)
名前で呼ばれたこと。
“吾妻さん”でも、“貴方”でもなく、“羽衣子”と呼ばれたその事実が羽衣子の胸を強く打つ。
「アンタは、七鳳組の……」
「京極だが?」
想汰の言葉に低い声で返した昴には明確な敵意が滲んでいた。
昴は羽衣子を抱き寄せたまま一歩前へ出る。
「そういうお前は、羽衣子の兄、吾妻 想汰だな?」
「……だったら何だよ」
二人の視線が真正面からぶつかり、空気が更に張り詰める中、昴は一切目を逸らさず怒りを抑え込むよう低く吐き捨てた。
「いいか、金輪際羽衣子に近付くな。分かったらさっさと行け」
「…………っ」
想汰の眉が苦しげに歪むと悔しそうに奥歯を噛み締め、それでも反論はしなかった。
そしてただ羽衣子を真っ直ぐ見つめる。
「……羽衣子、俺の言ったこと、よく考えろよ」
それだけを言い残した想汰は踵を返すと足早に去って行く。
やがて完全にその姿が見えなくなると昴は羽衣子に視線を向け、
「貴方は……本当に危機感が無さ過ぎる……間に合って良かった……無事で良かった……」
「…………っ!」
安堵の表情を浮かべると、真正面から羽衣子の身体を包み込むように抱き締めた。