この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

心音はベットから上体を起こす。

「……あの、私達が初めて会ったのは、レストランですよね?」

あのレストランで郁人に声をかけられ話したの最初のはず。

だが、郁人はそれより前に心音に会っているかのような口ぶりだ。

心音の問いに、郁人は目を丸くすると、肩をすくめ腑に落ちたような顔をする。

「やっぱり気づいていなかったんですね」

そう言うと、郁人は心音の耳に髪をかける。

そして、頭にそっと片手を乗せる。

その帽子をかぶせるかのような仕草に、心音はあの時のことを思い出した。

「えっ……まさか、あの時、風に飛ばされた帽子を取ってくれた日本人男性って、郁人さんだったんですか!?」
「ええ」
「嘘……」

(そんなことってある?)

重なった偶然に、心音は心底驚いた。

(だから、私がイタリア語が苦手なことも知ってたんだ)

あの時の謎が、心音は腑に落ちた。
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