この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

すると、会場内の雰囲気が一変し、緊張感に包まれる。

今度は誰が来たのかと会場の入り口を見ると、そこには杖をついたスーツ姿の男性がいた。

年齢は七十代半ばくらいだろうか。

髪は綺麗なシルバーグレー色だ。

なんとなくだが、雰囲気が郁人に似ていた。

「会長」

招待客の一人が、そう言い男性に近寄る。

(あの人が白金財閥の会長。つまりは、郁人さんのお祖父様)

招待客が郁人の祖父に視線を奪われている中、心音も郁人の祖父に目を向けていた。

すると、背中を丸めたかと思えば、郁人は心音の耳元に顔を寄せる。

「今日は一段と綺麗だ。連れ去ってしまいたい」

その甘い囁きに、心音はぎゅっと心臓を掴まれたかのような感覚になる。

「では、これで失礼します」

そう言うと、郁人は心音の元を離れ、祖父の元へ行く。
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