この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
ゆっくりと康太郎と美鈴に振り向く郁人。
「神田さん、高嶺さん」
ドスのきいた低い声に、康太郎と美鈴は石のように固まる。
「お二人には、後日社長室にお越しになっていただきます」
言葉は丁寧だが、その目は笑っていない。
「社長これには訳が」
康太郎がそう言うが、郁人は話に耳を傾ける気がないのか、二人を視界にすら入れない。
郁人は心音の腰に腕を回し立ち上がらせる。
「歩けますか?」
心音が小さく頷くと、郁人は心音を支えるようにして一緒に歩き出す。
そのままホテルの外に出ると、一台の高級車が目の前に止まる。
運転席から進藤が降りてくる。
進藤は不思議そうに郁人を見ると、隣にいる心音を見て驚いたような顔をする。
「一体、何があったんですか」
心音のワインで汚れたドレスを見てそう聞いてくる進藤。
「自宅に戻る」
「え、パーティーは?」
「もういい」
そう言うと、郁人は後部座席を開けて心音に乗るように言う。