この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
宝石のように美しい黒い瞳に、自分が映っている。
頬を赤く染めながらも、その顔はもうあの時のように弱気ではない。
イタリアを発った時、心がとても痛んだ。
日本に帰国してからもその痛みは続き、心音は郁人のことを考えないように仕事に没頭した。
だがそれでも、郁人を忘れられなかった。
彼の声、彼の香り、彼のくれた言葉。
その全てが、心音の心を奪い続けた。
離れた時の痛みは、再会するまでずっと続いた。
(私は自分の心に声に従うんだ)
心音は正座をし、両手を膝の上に置く。
「プロポーズの返事をさせてください」
心音のその言葉に、郁人の背筋も自然と伸びる。
「私でよければ、郁人さんの奥さんになりたいです」
怖さがないと言えば嘘になる。
彼とは住む世界だって違う。
それを今日、パーティーで思い知った。
だが、それでも、目の前にいる郁人の側を離れることほど恐ろしいことはない。