この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
「ありがとうございます」
心音の言葉に、郁人は笑みを浮かべ頷く。
マンションを出ると、進藤が待っていた。
進藤が後部座席のドアを開け、乗り込む郁人。
「どうしたんですか?」
車に乗らない心音に、郁人は不思議そうに聞く。
「私は地下鉄でいきます」
「わざわざ、時間がかかることをしなくて、行くところは同じではないですか」
「社員と社長が一緒にいるのを見られたらまずいですから」
婚約したとはいえ、まだ二人の関係は誰も知らない。
いきなり一緒に出社なんてしたら、他の社員達も驚くだろうし、よからぬ噂を立てられて、変に注目の的になってしまいそうだ。
何より、郁人の立場が良くなくなると思った。
社員に手を出したなどと、あらぬことを言われてしまうかもしれない。