この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

郁人は少し考えると頷く。

「分かりました。後で連絡します」
「はい。お気をつけて」
「心音さんも」

ドアが閉められる。

「あっ、進藤さん!」

運転席に乗り込もうとしていた進藤に、心音は声をかける。

「あの……試食会の時はありがとうございました。進藤さんが助けてくださったと、他の社員から聞きました」
「いえ、社長の指示でしたので」

進藤は淡々とそう言う。

なんとなく感じてはいたが、自分は進藤からよく思われていないのではないのか。

「カップケーキ……」
「はい?」
「美味しかったです」

そう言い会釈をすると、進藤はそそくさと車に乗り込む。

(今、褒めてくれたんだよね……?)

「よかった」

郁人を乗せた車の姿が見えなくなると、心音は地下鉄に向かった。
< 156 / 224 >

この作品をシェア

pagetop