この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
郁人は少し考えると頷く。
「分かりました。後で連絡します」
「はい。お気をつけて」
「心音さんも」
ドアが閉められる。
「あっ、進藤さん!」
運転席に乗り込もうとしていた進藤に、心音は声をかける。
「あの……試食会の時はありがとうございました。進藤さんが助けてくださったと、他の社員から聞きました」
「いえ、社長の指示でしたので」
進藤は淡々とそう言う。
なんとなく感じてはいたが、自分は進藤からよく思われていないのではないのか。
「カップケーキ……」
「はい?」
「美味しかったです」
そう言い会釈をすると、進藤はそそくさと車に乗り込む。
(今、褒めてくれたんだよね……?)
「よかった」
郁人を乗せた車の姿が見えなくなると、心音は地下鉄に向かった。