この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました



仕事終わりの金曜日。

地下鉄を降りると、改札を通り地上に出る。

辺りを見回して、人混みの中、すぐに郁人の姿を見つけた。

「郁人さん!」

心音は声をかけながら駆け寄る。

心音に気づくと、郁人は笑みを浮かべ、両手を広げた。

迎えられるがまま、心音は郁人の胸に飛び込む。

人目も気にせずぎゅっと抱きしめられ、恥ずかしい気持ちもしたが、それよりもこの腕に包まれていることの幸せが勝った。

「会長はお元気でしたか?」
「ええ、パジャマ、すごく気に入ってましたよ」
「よかった」

郁人は心音の手を取ると歩き出す。

何気に手を繋いで二人で歩くのは初めてだ。

(嬉しいな)

郁人と手を繋いでなんてことない道を歩く。

こんな些細なことにも、幸せを感じる。
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