この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
目の前に食事が用意され、グラスにはシャンパンが注がれる。
視線を感じ見ると、正面に座っていた芹奈がこちらを見ていた。
芹奈はいつものように品の良い笑みを浮かべている。
だがその表情はどこか満足げだ。
なんだか嫌な予感がした。
「お祖父様、ご説明していただけますか?」
郁人の問いに、満は頷く。
「芹奈さんのことは知っているな」
「……はい、こないだのパーティーでもお会いしました」
芹奈は郁人より三つしたの二十九歳。
最近までアメリカの支社で働いていたが、つい最近日本に戻ってきて、今は父である健二の秘書をしている。
「今、西宮さんとうちの会社で合同で事業を進めている」
「はい」
「そこでだ、郁人。お前と芹奈さんが結婚するというのはどうだろうか」
満の言葉に、郁人は耳を疑った。
「いや、俺は」
「郁人、お前ももう三十二だ。そろそろ落ち着いたらどうだ。西宮さんもお前ならと芹奈さんとの結婚を承諾してくれているし、芹奈さんもお前と結婚したいと言ってくださっている」