この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
芹奈は花から手を避けると郁人を見る。
「私は愛など入らない。私はただ、一生、贅沢のできる暮らしができればいい。そう言った意味で、郁人さんは私の理想の結婚相手なんです」
「何が言いたいんですか」
「分かりませんか……? 愛人の一人や二人なら、目を瞑ると言っているのです。財力と権力を持つ男にはつきものですから」
つまり、この女は自分と結婚して心音を愛人にしろと言っているのだ。
(揃いも揃ってふざけたことを……)
郁人は込み上げてくる怒りをグッと抑える。
「俺には将来を誓い合った恋人がいる。億万長者にでもなりたいのなら他の男をあたれ」
「その方、平凡な会社員らしいじゃないですか。財閥御曹司と庶民だなんて、そう簡単にいくかしら」
芹奈は言いながら不敵な笑み浮かべる。
郁人は今度こそ屋敷を出た。
郁人が出てきた姿を見て、進藤はすぐに車のドアを開けた。
苛立つ郁人に、進藤は何も言わず郁人を自宅まで送り届けた。