この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
♡
(郁人さん、遅いな……)
カウンターの椅子に座り、壁の時計の針と睨めっこしながら、心音は郁人の帰りを待っていた。
すぐに変えると言っていたが、かれこれ二時間は経っている。
携帯を見るが、郁人からの連絡は何もない。
(何かあったんじゃなきゃいいけど……)
心配していると、エレベーターが開く音が聞こえた。
椅子から腰を上げ、エレベーターに向かうと、そこには郁人の姿があった。
郁人は壁に寄りかかり俯いている。
その表情は疲れているのか硬い。
「郁人さん、おかえりなさい」
心音は笑顔で郁人を出迎える。
心音の声に顔を上げた郁人。
心音を視界にとらえると、その表情は柔らかなものへと変わった。