この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

(勘当……?)

「この意味、分かるな?」

そんなことをされたら、郁人はどうなる?

会社を失い、地位も財産も、今まで懸命に築き上げてきたものを何もかも失うことになる。

それは絶対にダメだ。

「そ、それだけやめてください」

焦った心音は満に乞う。

「なら、どうするべきか分かるな?君は馬鹿じゃない。判断を間違えないだろう」

そう言うと、満は席を立ち、お店を出て行く。

一人取り残された心音は、しばらくその場から動けなかった。

いくらか時間が立ってお店を出ると、行くあてもなく歩いた。

郁人と別れなければ、郁人は全てを失う。

(でも……私は郁人さんと一緒にいたい)

「どうしたらいいの……」

頭を抱えていると、バッグに入れてあった携帯が鳴った。

画面に表示された名前を見て、心音は胸が苦しくなる。

『もしもし』
『もしもし心音さん?』

聞こえてきた大好きな声に、涙が出そうになるがグッと堪えた。
< 194 / 224 >

この作品をシェア

pagetop