この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
(勘当……?)
「この意味、分かるな?」
そんなことをされたら、郁人はどうなる?
会社を失い、地位も財産も、今まで懸命に築き上げてきたものを何もかも失うことになる。
それは絶対にダメだ。
「そ、それだけやめてください」
焦った心音は満に乞う。
「なら、どうするべきか分かるな?君は馬鹿じゃない。判断を間違えないだろう」
そう言うと、満は席を立ち、お店を出て行く。
一人取り残された心音は、しばらくその場から動けなかった。
いくらか時間が立ってお店を出ると、行くあてもなく歩いた。
郁人と別れなければ、郁人は全てを失う。
(でも……私は郁人さんと一緒にいたい)
「どうしたらいいの……」
頭を抱えていると、バッグに入れてあった携帯が鳴った。
画面に表示された名前を見て、心音は胸が苦しくなる。
『もしもし』
『もしもし心音さん?』
聞こえてきた大好きな声に、涙が出そうになるがグッと堪えた。