この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
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心音が立ち去って、郁人は何もできずその場に佇んでいた。
あの鍵盤の音がしなくなった。
鮮やかだった世界から色が失われ、全てが灰色に見えた。
涙が静かに頬を伝う。
泣いたのは、両親が亡くなったあの時以来だ。
シャツの上から胸を掴んだ。
刺すように痛みで、息をするのが苦しくなった。
痛くて、痛くて、どうにもならない。
胸を引き裂かれる思いだ。
「っ……」
その場に崩れ落ちてしまいそうになりながら、郁人は足を動かした。