この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
悲しみの向こう側にあること
郁人と別れて、一週間が経った。
悲しみは拭いきれず、ふとしたことで涙が出そうになる。
元の日常に戻っただけなのに、どうしてこんなにも心が空っぽなのか。
いつもの業務が負担に感じる。
好きだった仕事が楽しいと思えなくなった。
閑散とする日々に、出るのはため息ばかりだ。
「ごちそうさまでした」
手を合わせそう言う心音に、正面に座って食事をしていた安藤と松下は目を丸くした。
「もう食べないんですか?」
「いつももっと食べるじゃない」
「食欲がなくて」
弱々しい笑みを浮かべてそう言った心音に、安藤と松下は心配そうにする。
心音はおぼんを手にすると席を立つ。
返却口に食器を置くと食堂を出た。