この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
「どれだけ時間がかかるか分かりませんが、必ず結果を出してみせます。だから、信じて待っていてくれませんか?」
そう言うと、郁人は心音の両手を取りぎゅっと握る。
伝わってくる郁人の誠実さと優しさ。
もしかしたら、今よりも辛い日々が待っているのかもしれない。
何かに耐え続けないといけないのかもしれない。
それでも。
(私はこの人の側にいたい)
心音は涙を堪えると、笑みを浮かべ郁人を見上げた。
「二十五年です。私が郁人さんと出会うまでにかかった時間は。一年なんて、あっという間です」
そう言い、心音は郁人の手をぎゅっと握り返した。
「待ってます」
郁人と共に生きられるなら、どれだけの時間でも待とう。
背中に腕が回されると、そっと引き寄せられる。
抱きしめられていて、ふとあのことを思い出した。
「そういえば、芹奈さんとご婚約されたって、あれは」
「ああ……ただのデマですよ。さっき、マスコミに否定分を掲載するように指示を出しましたから」
「そうだったんですね……」
(よかった……)
安堵する心音に、郁人はクスッと笑う。
「俺は君にしか興味ありませんよ」
少しも恥ずかしがらず、そんなことを言う郁人に、心音は頬を赤らめる。
「……もうっ」
照れて胸に顔をうずめる心音。
そんな心音を、郁人は愛おしそうに強く抱きしめ続けた。