この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
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日も暮れ、空は群青色に染まり星々が輝いていた。
カフェやレストランのお店の暖かなオレンジ色の灯りと、街灯でライトアップされた街はロマンチックな雰囲気で、街にいるカップル達は身を寄せ合い、甘いムードが漂っていた。
心地良いヴァイオリンの音色が聞こえる。
「心音さん、こっち」
そう言われ、心音は郁人に連れられて広場を訪れた。
そこは多くの歴史的建造物に囲まれた空間で、月が落ちてきたのか思うほどに美しい場所だった。
あまりの美しさに、心音は言葉を失った。
「言葉にならないでしょう? 俺も初めてみた時は言葉を失いました」
「……ここは、なんと言うところですか」
「サン・マルコ広場と言って、世界で一番美しいと言われる広場なんです。あのナポレオンも、この美しさに惚れ込んだとか」
「こんな場所が地球にあったなんて感激です……。あの高い建物は何ですか?」
心音の視線の先には、高さ百メートルにもなる建築物がある。
「鐘楼という、上部が鐘架、下部がレンガで造られた建築物です。そのすぐ後ろにある白く黄金色の建物は、サン・マルコ寺院といって、これは世界遺産です」
郁人は広場にある建造物を一つ一つ丁寧に分かりやすく説明してくれた。
「郁人さんは、建造物がお好きなんですか?」
「ええ……建造物は人の想いや記憶を残しますから。俺はそういうのが好きなんですよ。何だか温かくて」
目を伏せそう言った郁人は、とても穏やかで、いきいきとしていた。
「とっても素敵です」
心音のその言葉に、郁人は少し照れた笑みを見せた。
「ありがとう」