この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
広場の中心では、地元の音楽団が生演奏を始めた。

チェロ、ヴァイオリン、ヴィオラの重厚感のある四重奏が、スローテンポのバラード曲を演奏し、広場にいる人達はみんなうっとりしだす。

「踊りましょう」

そう言い、郁人は心音に片手を差し出す。

「えっ、む、無理です! 私、ダンスなんてしたことないですから」
「大丈夫。体を揺らす程度ですから」

そう言い、郁人は両腕を心音の腰に回す。

グッと距離が近くなり、心音は小さく息を呑んだ。

宝石のように黒い瞳が、至近距離でじっと心音を見つめる。

鼓動が早まり、胸が大きく高鳴る。

ドキドキしすぎて目を逸らしたいのに、弓で射抜くかのようなその真っ直ぐな視線に逸らせなかった。

心音はぎこちなくもそっと、郁人の逞しい肩に両手を置く。

曲に合わせ、二人でゆっくりと体を左右に揺らす。
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