この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
「でも、それがどうしてこんなに騒がしくなるんですか?」
「それが、社長は会長のお孫さんらしくて、なんとすっごいイケメンって噂なのよ」
それで女性社員がざわついているのかと心音は納得する。
(会長のお孫さんってことは、社長は財閥の三世ね)
そんなハイスペックな人が来るとなれば、みんなどんな人なのか気になって当然だ。
「ずっとイタリアにある支社を任されていたみたいなんだけど、少し前に帰国したんだって」
(イタリア……)
心音の頭には、郁人が思い浮かんだ。
(もう忘れないと。郁人さんには、この先会うことはないんだから)
「あっ、来たみたいよ」
安藤の声に、心音がオフィスの入口に目を向けると、人事部長に案内されながら、スーツを着た一人の男性が入ってくる。
「みなさん、白金社長がご挨拶にお越しにくださいました」
出迎えた商品開発部の部長がそう言うと、男性は一歩前に踏み出す。
(__えっ)
女性社員の黄色い悲鳴が静かに上がる中、心音は大きく気を呑んだ。