この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

「だから、あなたを置いて逃げたんです」

この気持ちと向き合う勇気すらも持てず、自分勝手な理由で郁人をあの部屋に一人残した。

「酷い人間でごめんなさい……」

震える両手で、ぎゅっと拳を握る心音。

謝っても、許してもらえないことは分かっている。

少しの沈黙の後、郁人の深いため息が聞こえた。

「そうでしたか」

呟かれたその一言は、呆れているように思えた。

それはそうだ。

こんな酷い女、嫌われるに決まっている。

心音は耐えきれず、立ち上がり部屋を出ようとするが、その手を郁人が掴む。

郁人は立ち上がると、心音の手を握る。
< 62 / 224 >

この作品をシェア

pagetop