この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

もう一度会えるだろうか。

会いたい。

会いたい。

心音のことで頭がいっぱいになり、仕事をする気にもなれず、郁人はオフィスに戻らずあてもなく運河を歩いていた。

ここにいれば、また彼女に会える気がしたから。

その会いたいという想いが通じたのか、レストランで心音を見つけた。

迷わず声をかけた。

気さくで、明るくて、素直な心音に、郁人はどんどん惹かれた。

たくさん食べるところを可愛いと思ったし、子供のように笑う姿は愛おしく思った。

白金製菓の社員だと知った時は驚いたが、好きなことに一生懸命取り組む姿も魅力的だった。

「社長のお気持ちは分かりましたが、天野さんは平凡な会社員です。社長の家柄と財産に目を奪われているということは考えられませんか」

自分の素性を言えなかったのは、心音が気を使うだろうと思ったのは本当だ。

だが一番の理由は、財閥の御曹司であるという自分の立場を、心音には見てほしくなかったのかもしれない。
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