この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
(このジュエリー、一体いくらするんだろう……)
ハイブランドショップに置かれた商品には、普段、心音が行く洋服店のようにタグなんてものはない。
きっととんでもない数のゼロがつくのだろう。
(私のお給料がいくらあっても、ここのお店のものは買えない)
とんでもない環境下にいることを改めて自覚し、心音は小さく身震いする。
「心音さん」
振り向くと、郁人はソファに座っていた。
「座って」
そう、郁人は自分の横をポンポンと片手で叩く。
心音は郁人の隣に腰を下ろした。
目の前にあるテーブルには、紅茶や洋菓子が置かれている。
郁人は片手でタブレットを見ながら、優雅に紅茶を飲んでいる。
ハイブランドショプでは、こうして飲食をしながら買い物をするのが普通のようだ。
「郁人さん、何かお買い物されるんですか?」
そう尋ねる心音に、郁人はキョトンとした顔を見せるが、「フッ」と笑う。
「ええ、とある方にプレゼントを贈ります」
とそこに、ハンガーラックを引いた女性店員が戻ってくる。
「準備ができました」
郁人は女性店員に頷くと、心音を見る。