この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
心音は二十五歳なので、郁人は心音より七つ年上ということになる。
(七つって、それなりの歳の差だな)
「年齢差、気になりますか?」
心音の心を読んだかのように、郁人は言う。
「いえ、気にはなりません。お若く見えるなと思っただけです」
「ならよかった。あなたから見たら、俺はおじさんだと思いますし」
「おじさんと思うなんてとんでもない! 郁人さんは素敵です!」
前のめりになりながらそう言う心音に、郁人はおかしそうに笑う。
「ありがとう。でも、君の方がもっと素敵だ」
笑みを浮かべながらさらりとそう言う郁人。
褒められ返し?というのか、心音がどれだけ郁人を褒めようとも、褒め言葉ではこの人に叶いそうにないと思った。
「失礼いたします」
襖が開き女中が料理を運んでくる。
目の前に置かれた懐石料理に、心音の目は釘付けになった。
(これはもう、芸術作品の領域)
旬の食材を使った料理には、にんじんや大根などを使って作られた華やかさ細工に、笹の葉を使い、夏の暑さを吹き飛ばすようにと、涼しさが表現されていた。
見た目だけではなく、味も絶品だった。天ぷらはサクサクで、お刺身は口に入れた瞬間にとろけてしまいそうだった。