この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
個室に入ると、テーブルには女将の言っていた通り、デザートのゼリーがあった。
ゼリーは見た目から美しく、発光しているのかと言うくらい光っている。
椅子に腰を下ろすと、心音はスプーンを手に取りゼリーを食べる。
美味しいはずだが、上手く味わえない。
「話、聞いていたんですね」
動揺しているのが伝わってしまったのか郁人は言う。
心音は手を止め、スプーンを置いた。
「すいません、立ち聞きするつもりはなかったんです」
「いえ……いいんですよ。もう、二十年も前のことですから」
郁人の両親が亡くなったのは、まだ郁人が小学生の時だった という。
両親を乗せた車が事故に遭い、二人は帰らぬ人となってしまった。
(安藤さんが言っていた通りだ……)