この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
「ねえ、早くして下さいよ。お昼終わっちゃうじゃないですか」
そんな心音に、美鈴は急かすように言う。
「……すいません」
心音は地面に落ちたカップケーキを拾うと、ケースから新しいカップケーキを取り出す。
手の震えを抑えながら、なんとか美鈴と康太郎に渡す。
「どーも」
俯いている心音に、美鈴は機嫌良さげにそう言うと、康太郎の腕を引いて近くの席に座った。
「なーんか、天野さんに見せつけてるって感じじゃなかった?」
隣にいた安藤が声を顰め心音に言う。
「僕も思いました。みんなに知られているとはいえ、二人揃ってわざわざここに来る辺り、なんか嫌な感じですね」
後ろでその様子を見ていた松下が、ひょっこりと間から顔を出し言う。
二人が付き合っていると言うことは瞬く間に社内に広がり、今や二人は会社公認のカップルだ。
「あははっ……」
心音は笑って見せるが、心の中は複雑だった。