この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました

郁人はその場でカップケーキを口に運ぶと、味わうようにゆっくりと口を動かす。

「生地はお砂糖を多めにして、マーブルチョコを少しビターなチョコレートにして、大人から子供も食べられるように、全体のバランスを考えました」

心音の説明を聞きながら、郁人は頷くともう一口食べる。

「確かに、甘さと苦味のバランスが絶妙に良い。ただ、できればもう少し生地を柔らかくした方がいいですね。口に入れた時にまろやかさを感じられれば、さらに美味しいかと」

郁人のアドバイスに、心音はなるほどと頷く。

「やってみます」
「期待しています」

そう言い、郁人は別のチームのスイーツを試食しに行く。

郁人に褒められたことが嬉しくて、心音はマスクの中で笑みを浮かべた。

(もっと頑張ろう)

ふと視を感じ見ると、康太郎と目が合った。

気に食わなさそうにじっと睨んでくる康太郎に、心音はサッと目を逸らす。

「追加のカップケーキ、取りに行ってきますね」

そう言い食堂を出た心音は、商品開発部のキッチンへ向かった。
< 98 / 224 >

この作品をシェア

pagetop