僕の秘密と、彼女の嘘
……でも、一週間。二週間。

さすがに、頭の中に余計な考えが湧き始める。

こういうとき、普通なら浮気を疑うんだろうか。

――いや、普通ってなんだ。

自分で自分にツッコミを入れる。

そもそも僕と七瀬は、付き合ってる"ふり"だし。
しかも女同士だ。

じゃあこのモヤモヤは何だ。
消えないのは、どうして?

……あれか。
小中学生の頃、自分が一番仲良いと思ってた子が、別の友達と遊んでるのを見たときの、あの嫌な感じ。

きっと、それだ。
そうじゃないと説明がつかない。

「ぜーんぜん! 問題ないよ?」

付き合うふりをすることになったとき、七瀬はそう言っていた。

でも――今は?

七瀬は普通の女子高生だ。
共学で、あの見た目と性格で、男友達がいない方がおかしい。

もし学祭準備で距離が縮まったりしたら……?

――嫌だ。

その一言が、思ったよりもはっきりと浮かんだ。

考えたくない。
……いや、どうして考えたくない?

七瀬は友達だ。
僕と七瀬は女同士だ。

じゃあ、この気持ちは何だ?

答えを知るのが、少しだけ怖かった。
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