遅かれ、早かれ、恋になりまして。
**
有馬さんとの関係が落ち着いて、一週間が経った頃。
久しぶりに佳奈子とランチに行った私は、今までのことを全部話した。
懇親会のあと、ふたりでバーに行ったこと。そこで、自分が有馬さんを好きなんだって気付いたこと。でも、有馬さんの元カノには敵わない気がして、諦めようとしてたこと。そんな時に八木くんに告白されて、背中を押してもらったこと。
そして――有馬さんが、「好き」って言ってくれたこと。
佳奈子は運ばれてきたパスタにも手をつけず、ずっと真剣な顔で話を聞いてくれていた。
「……一気に情報量多すぎるんだけど」
「ごめん。なかなか話すタイミングなくて……。私もまだ、自分のことなのに整理できてないっていうか」
そう言うと、佳奈子はやっとフォークを手に取って、パスタをくるくる巻きながら大きく目を丸くした。
「衝撃すぎて上手いこと言えないけどさ……でも、有馬さんってヤヨのことちゃんと大事にしてくれてるんだよね?」
「うん……まあ?」
「なにその微妙な返事」
呆れたみたいに笑われて、私は思わず視線を落とした。
「……実は、あれから会えてないんだよね」
「は!?」
NEXERAに書類を届けに行った日の帰り。有馬さんはロビーまで見送ってくれた。その時だった。少し申し訳なさそうな顔で、有馬さんが口を開いたのは。
『今日から電車の時間、元に戻るって言ってたんですけど……当分、無理そうです』
『……そうなんですね』
笑わなきゃって思ったのに、うまく口角が上がらなかった。
『あと、夜も時間作れなさそうで』
『……はい』
仕方ないって分かってる。仕事が忙しい人だって、最初から知ってた。
『なので……急になるかもしれませんが、絶対に時間は作るので。その時は、電話してもいいですか?』
まっすぐに見つめてくる、アーモンド形の瞳。そんなふうに言われたら、嫌だなんて思えるわけない。
むしろ――有馬さんのためなら、私はいつまでだって待てる気がしていた。
有馬さんとの関係が落ち着いて、一週間が経った頃。
久しぶりに佳奈子とランチに行った私は、今までのことを全部話した。
懇親会のあと、ふたりでバーに行ったこと。そこで、自分が有馬さんを好きなんだって気付いたこと。でも、有馬さんの元カノには敵わない気がして、諦めようとしてたこと。そんな時に八木くんに告白されて、背中を押してもらったこと。
そして――有馬さんが、「好き」って言ってくれたこと。
佳奈子は運ばれてきたパスタにも手をつけず、ずっと真剣な顔で話を聞いてくれていた。
「……一気に情報量多すぎるんだけど」
「ごめん。なかなか話すタイミングなくて……。私もまだ、自分のことなのに整理できてないっていうか」
そう言うと、佳奈子はやっとフォークを手に取って、パスタをくるくる巻きながら大きく目を丸くした。
「衝撃すぎて上手いこと言えないけどさ……でも、有馬さんってヤヨのことちゃんと大事にしてくれてるんだよね?」
「うん……まあ?」
「なにその微妙な返事」
呆れたみたいに笑われて、私は思わず視線を落とした。
「……実は、あれから会えてないんだよね」
「は!?」
NEXERAに書類を届けに行った日の帰り。有馬さんはロビーまで見送ってくれた。その時だった。少し申し訳なさそうな顔で、有馬さんが口を開いたのは。
『今日から電車の時間、元に戻るって言ってたんですけど……当分、無理そうです』
『……そうなんですね』
笑わなきゃって思ったのに、うまく口角が上がらなかった。
『あと、夜も時間作れなさそうで』
『……はい』
仕方ないって分かってる。仕事が忙しい人だって、最初から知ってた。
『なので……急になるかもしれませんが、絶対に時間は作るので。その時は、電話してもいいですか?』
まっすぐに見つめてくる、アーモンド形の瞳。そんなふうに言われたら、嫌だなんて思えるわけない。
むしろ――有馬さんのためなら、私はいつまでだって待てる気がしていた。