本好きで恋愛苦手な私が推し小説家に溺愛されるまで
新刊を最後まで読み終わった私は、溢れる感想をメモした。
後で読書感想ブログにまとめるため。
「そういえば、鷹司さんはどうしてるんだろ」
スマホの時計を見る。どうやら私は約一時間、読書に没頭していたらしい。
スマホで鷹司さんにメッセージを送るとすぐにやって来た。
「もうめちゃくちゃ面白かったです!」
私は興奮冷めやらぬ勢いで、作者である鷹司さんに言った。
「それはよかった」
柔らかく笑う鷹司さんに、私は「鷹司さんは何読んでたんですか?」と尋ねる。
「旅行雑誌だよ」
「おお、いいですねぇ」
「君はどこに行きたい?」
「えっと……温泉?」
「温泉いいな、引っ越しが済んだら行こう」
「はい!」
未来の話ができるのがうれしい。
話をしながら私は鷹司さんの車に乗る。
到着した場所はハイクラスのホテルだった。