本好きで恋愛苦手な私が推し小説家に溺愛されるまで

「いただきますっ」

 ぱくりと食べる。口の中いっぱいに広がるチョコレートは甘すぎなくて、カカオの風味が強く感じられてとても美味しい。

「おいひい!」

 私が食べ終わらないうちに感嘆の声を上げると、鷹司さんは淡く微笑み、「俺も桃のタルトを一口もらおうかな」と言った。
 つまり、それって。
 鷹司さんはあーんと口を開けて私の目を見る。

(雛鳥みたいでかわいい……!)

 私は桃のタルトを一口大に切り、フォークに刺して鷹司さんの口元に近付けるとぱくりと口に含んだ。

「うん、爽やかで美味しいな」

 食べ終わった後の笑顔は爽やかでかっこよくて、見惚れてしまう。

(大好きな人と美味しいケーキをあーんし合うって、幸せすぎる)

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