双葉に咲いた、ニセモノ双子。
「え〜っと、ここが多目的室かな?」

「きっとそうだよ! でも、まだ中には人がいなさそう……中で待っていればいいのかな?」

「移動しておいてくれって言ってたし、きっとそうだよ。一緒に中に入って、待っておこう!」



だれも見ていないと思える場所でも、しっかり演技をして、中に入る。

中に広がっていたのは、テーブルと椅子だけが置かれた、殺風景な部屋。

備え付けの窓からは、元気に訓練をしている生徒たちが見える。

……もしかしたら、ここから見られていたこともあったのかもね。

真正面から見てくれればやりやすかったものを……まぁ、油断しなくてよかった、と言うことか。



「心乃花! どの席に座ればいいと思う? 席が四つもあるよ!」

「う〜ん、確か出入り口近くの椅子が下座ってやつだったよね?」

「じゃあこっちに座ればいっか!」



知っていたことだけど、心乃花に明るく聞く。

自分がバカみたいで、イヤだけど……わたしの方が妹という設定だから、仕方ない。

少しため息をつきそうになるけど、飲み込んで、席に座った。

わたしが左、心乃花が右の席だ。

いつでも能力は使えるように、手をぎゅっと繋いだままコソコソと話をする。
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