双葉に咲いた、ニセモノ双子。
考えるような仕草をしながら、周りを観察する。

この場にはいないけど、近くで小鳥遊が聞いている可能性もある……嘘は言えないね。

だけど、「どこから来たか」、か……

この程度なら言い訳もできるし、質問として違和感がない。

そして同時に、わたしたちのことも探れる……

わたしは考えをまとめて、心乃花の手を軽く引っ張った。



「小さかったから、場所のことはあんまりわからないなぁ」

「そうだね、心乃華。詳しい場所なんて、わからないよっ」



これは、嘘ではない。

ただひたすらに走っていたから……詳しい場所は、わからない。

これだけでいい、そのはず。

だけど……



「……森の中だった気がするなぁ。ふたりで一緒に逃げてきたの!」

「そうだね、ツギハギのバケモノからっ。黒瀬さんはツギハギのバケモノについて知ってる?」
< 67 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop