双葉に咲いた、ニセモノ双子。
「……ん、よし。じゃあ向かうよ、心乃花」

「うん」



神楽の住んでいた、影の中。

誘拐されていた女の子たちも元の場所に戻っていて、今は誰もいない空間だ。

ただひたすらに、黒い空間が広がっている。



「ここはいいね、他人に見られる心配がない」

「素を出せる、ね」



演技に疲れた時は、ここに来るといい……

だけど、この演技も復讐が終われば終わる。

……復讐が終われば、わたしはどうすればいいのだろうか。

今まで見えていなかったものが、だんだんと見えてきて……少しだけ、怖い。

目標が、なくなってしまう?

下を向いて黙っていると、心乃華が小さく言う。



「……今は、復讐のことだけ考えていればいい。あとのことは、その時に考えよう」

「……ん、わかった」
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