双葉に咲いた、ニセモノ双子。
「……入る?」

「……うん」

「そう……わたしが先に行くから、ついてきて」



そう言って、わたしは静かに扉を開けた。

中は真っ暗……心乃花と手を繋いでいない方の手に、炎で灯りを作る。

橙の光に当てられ浮かび上がったのは、赤黒い赤……

人のカタチは、見当たらない。



「……お母さん」

「……少しだけ、探しましょうか」



わたしの言葉に、心乃花は小さく頷く。

そのまま、家の中に一歩踏み出した。

……っ、ふぅ……

大きく息を吐いて、気持ちを鎮める。

部屋の中に広がる、鉄の匂い……

顔を顰めて、下を向く。

噛んだ唇が痛い。

もうひとつ息を吐いた……

その時、地面に転がるひとつのカタチを見つけた。



「……心乃花、あれは?」

「っ、みみ、ちゃん……!」
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