双葉に咲いた、ニセモノ双子。
「っ、お母さんっ……!」
心乃花は、ぎゅっと手帳を抱きしめて、目を瞑る。
唇をかみしめて、表情を歪めているけど、涙は出ていない。
だけど、深い悲しみがあることはわかった。
「……心乃花」
「……うん、もう平気」
少ししてわたしが声をかけると、心乃花は大きく息を吸ってから返事をする。
そのまま、さっき開いていたページの、とある部分を指さす。
「ここ……バケモノたちは、北の方に向かった、って」
「そうだね……北に進んでいけば、いずれ住処に到達できる」
だけど、それじゃあ遅い……
「……影で北に行けば、時間の短縮になる?」
「見逃さないように、ずっと上を見続けながらになるけど……いいね」
「見つけたら、警察にも手伝ってもらおう」
「たくさん敵がいる可能性があるから……ね?」
わたしたちは、握っていた手のひらを強く握りしめる。
……もうすぐ終われるよ、母さん。
小さく、心の中でつぶやいた。
◇◆◇
心乃花は、ぎゅっと手帳を抱きしめて、目を瞑る。
唇をかみしめて、表情を歪めているけど、涙は出ていない。
だけど、深い悲しみがあることはわかった。
「……心乃花」
「……うん、もう平気」
少ししてわたしが声をかけると、心乃花は大きく息を吸ってから返事をする。
そのまま、さっき開いていたページの、とある部分を指さす。
「ここ……バケモノたちは、北の方に向かった、って」
「そうだね……北に進んでいけば、いずれ住処に到達できる」
だけど、それじゃあ遅い……
「……影で北に行けば、時間の短縮になる?」
「見逃さないように、ずっと上を見続けながらになるけど……いいね」
「見つけたら、警察にも手伝ってもらおう」
「たくさん敵がいる可能性があるから……ね?」
わたしたちは、握っていた手のひらを強く握りしめる。
……もうすぐ終われるよ、母さん。
小さく、心の中でつぶやいた。
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