双葉に咲いた、ニセモノ双子。
「っ、お母さんっ……!」



心乃花は、ぎゅっと手帳を抱きしめて、目を瞑る。

唇をかみしめて、表情を歪めているけど、涙は出ていない。

だけど、深い悲しみがあることはわかった。



「……心乃花」

「……うん、もう平気」



少ししてわたしが声をかけると、心乃花は大きく息を吸ってから返事をする。

そのまま、さっき開いていたページの、とある部分を指さす。



「ここ……バケモノたちは、北の方に向かった、って」

「そうだね……北に進んでいけば、いずれ住処に到達できる」



だけど、それじゃあ遅い……



「……影で北に行けば、時間の短縮になる?」

「見逃さないように、ずっと上を見続けながらになるけど……いいね」

「見つけたら、警察にも手伝ってもらおう」

「たくさん敵がいる可能性があるから……ね?」



わたしたちは、握っていた手のひらを強く握りしめる。

……もうすぐ終われるよ、母さん。

小さく、心の中でつぶやいた。









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