いじわる主治医は、私にだけ甘い
私は嬉しくて、お礼を言うため彩人の部屋へと向かった。
トントンとノックして入る。

「おはよう! 彩人、あのね……ってきゃー!」

彩人は着替え真っ最中で、見ちゃいけないものを見た気がした。

「俺のセリフだろ、きゃーって」

「早くしまって!」

「はいはい」

と服を着る彩人。

「で、どうしたの? あと冴も髪型爆発してんぞ?」

「そんなことどうでもよくないけどどうでもよくて、あの! 慶人さんが普通に話しかけてくれたの! 彩人のおかげ」

「嬉しいか?」

「うん! すごく嬉しかったからお礼言いにきた。ありがとう」

「そっか、よかった。俺はあいつにただ『冴が友達になりたいって泣いてた』そう、伝えただけで。どうすればいいかはあいつが選んだ」

「うん、良かった。話しかける方を選んでくれて」

「そうだな。でもあんまり喜ぶと……」

彩人は髪型を直してくれながら

「俺が嫉妬する」

そう囁いた。
そうだよね。彩人が私の一番なんだから、こんなに喜んだら彩人に悪いよね。彩人を大切にしたい。
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