いじわる主治医は、私にだけ甘い
次の日からは体調が悪く、仕事が行けない日が続いた。
彩人はつわりだからいずれ落ち着くと思うと励ましてくれたけど、今しんどい私はなんでこんな目に合うんだろうかと、彩人を恨むくらいにはしんどかった。

「ゴホッゴホッ」

「大丈夫大丈夫」

トイレで背中をさすってくれる彩人さえ煩わしくて、

「ほっといてよ!」

とヒステリックに叫ぶ私。こんなの私じゃない。

「分かった。何か欲しいものある?」

「アイス」

「じゃあ買ってくるよ」

彩人は買い物へと行ってくれた。
素直になれなくて、自分が自分じゃないみたいで怖かった。

「買ってきたよ」

「ありがとう……」

「冴、辛かったら暫く仕事は休んで」

「嫌だって言ってるじゃん」

図書館の仕事も、その後やる予定の事務員の仕事も責任をもってやるつもりだった。今は引き継ぎの大事な期間だ。

「体がもたないなら、休むしかない」

「そうだけど……責任もってやりたいの」

「今はつわりが落ち着くまで休め」

「嫌だ」

私はまたベッドで、彩人を無視するように背を向けた。
もう自分がどうしたいのか、分かんないよ。
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