経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength

情報が滅茶苦茶過ぎてヤバい

 さて。その話を綾音にしないとならないんだけど。

 え。どうしよう。

 舞は何て言うべきか物凄く考えた。

「上野が綾に会いたいって」

 …これ、滅茶苦茶怪しくない? 怖くない? 何で? って聞かれたら何て答えたらいいの?

「会わせたい人がいるんだけど」

 これだとあたしが押しているみたいだ。綾はきっと断らない。駄目駄目! そんなの駄目ー!!

 あーーーー。どうしようーーーー。と二日も三日も頭を抱えていたら当人がやってきた。

「舞ちゃん? どうしたの? 具合悪いの?」

「はっ!!」

 その声に顔を上げると心配そうな顔をしている綾音がいる。司とごたごたする前からお茶しようよー。と約束していた時間。駅前のカフェで待ち合わせをしていたのだ。

「大丈夫? 帰る?」

「大丈夫!!」

 大きな声でそう言ったら綾音の方が驚いた様に目を丸くした。そしてほっとしたように笑う。

「それなら良いんだけど」

 その表情に司の言葉を思い出す。

 仕草も声もほわほわしていて、すげー可愛かった。

 確かに…うん。可愛い。そのまま見て、ただそう思う。逆に男だの女だの、その中のステータスとか見掛けに意識が逸れてしまったらこの可愛さには気付けないのかもしれない。この可愛さに気付いたのは、本当に綾音の事をそのまま見た結果なのだろう。

 でもさ。何で上野だよ。あいつ、数多の女を見ているだろうが。何でそんなピュアな目で綾を見るんだよ。と、舞はどうしても自分の中で消化しきれない疑問に悶々とした。

 そうは言っても約束をしたし、自分で決める事ではない以上綾音に聞いてみなければ。

 …で、何て聞こう。やっぱり思い付かないや。もう少し脳内会議する? でも、幾ら考えても妙案なんて浮かばなそうだし時間が経ち過ぎてもなぁあーーー!!
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