経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 少し抵抗の弱くなった体を司が愛してくれる。そんなにしちゃ駄目。と、抵抗すると司は聞き入れてくれる。本当に最後までする気は無いようだ。それでも体は反応してしまうけれど。

「綾ちゃん。背中向けて」

 丁度良いから色々探ってみようかなと言わんばかりに司は色んな事をしてくる。全部駄目なのにと司の探究心に物申したくなった。

 その言葉を聞き入れた訳でなく、あっさりころんと転がされると司が見えなくなって少しだけ安心した。これで少しは楽になるかな。

 そんな事を思っていた体が震えた。

「……っん…や、やだ……っ」

 ぞくっと鳥肌が立って思わず呟く。司の指が背中を滑って体が強張った。擽ったい、とは違う感覚。

「あ、背中好き?」

 嫌だと言っているのに司は何も聞いていない。背筋に触れて反応を楽しんで、じゃあ、もっと。と、舌を這わせた。指とはもっと違ういやらしい感触にびくっと反応する。

「ん…っんん…っ」

 強くシーツを握り締めて必死に耐えても声漏れてしまう。こんなの、もうそのものと一緒。体をどんどん敏感にされて駄目になってしまう。

 けれど司は止めてくれない。後ろから胸や首を擽って、肩や背中の弱い部分を探る。この体勢では待ってと止めることもできない。

「ひゃん…っ」

 多分、そろそろ終わりにしてくれようとしたんだろう。けれど抱き締められた弾みに髪が背中に触れただけでそんな声を漏らしたら司が呆れたように笑って呟いた。

「綾ちゃん…。そんな声聞かされると流石に我慢できなくなる…」

 その言葉をかき消すようにアラームの音が聞こえてきた。時間だ。これでお終い。

「残念」

 と、司が笑って呟いた。やっと終わった。ほっとした。

「シャワー浴びる?」

「い……今、動けな…」

「そうだよね」

 ごめんごめん。と、髪を撫でてガウンを掛けてくれた。もう一枚を着て司が呟く。

「じゃあ、俺先に行ってくるね。ゆっくり休んでて」

 ちゅ。と、出てしまっていた肩にキスをくれて、震えたのを見て笑って司は行ってしまった。

 よ…良かった…。

 どうなることかと思った。
< 110 / 154 >

この作品をシェア

pagetop