経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength

ラーテルは怯まない

 何年もかけてやっと振り向いて貰った大切な彼女に、雑なアプローチをされて司はぶち切れた。けれど中身がまさかラーテルなどと思いもしない宮城は笑う。

「は? …いやいやいや。さすがにさ。今の彼氏よりも面白みのない男を試しても仕方がないんじゃない? 瀬戸ちゃんは今の彼氏で面白みは経験しているんだろうから、更に安定とか高スペックな部分を経験しないとさ。試す意味がないじゃん」

「つまり宮城さんは大手メーカーでしっかり働いている高スペックな男性で、しかも女性を楽しませることができるから経験すれば瀬戸さんの心が動くんじゃないかってことですか」

 そう言ったら宮城は真顔になった。

「…君はニュアンスとかものの言い方を知らないの? 数字しか見てないから?」

「でも、そういうことですよね」

「…まぁ。でも、それをはっきり言うと女の子は引くって覚えておいた方が良いよ…」

「じゃあ、俺に、瀬戸さんの彼みたいな面白みがあればいけますかね? 宮城さんと同じ会社で働いている訳ですし?」

「は?」

 その言葉に宮城は目を丸くする。頭の固い真面目な子が、自分と張り合って突拍子も無いことを言っているとでも思ったのかもしれない。
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